小学6年生のたかし君は家から学校まで2kmの距離に住んでいます。たかしくんが家を出てから30分間で学校に着くには時速何キロで歩けば良いでしょうか?
これは日本人であれば小学6年生の頃に授業で習う速度を求める問題です。問題を読んですぐに答えが出せる人もいると思いますが、答えは時速4キロ。
「距離 ÷ 時間 = 速度」 この公式を覚えている人は数字を代入するだけで簡単に解けます。
では少し問題を変えてみましょう。
25歳のあなたが、70歳の時点で2000万円のお金が必要だとすれば、毎年何円貯めれば良いでしょうか?解き方は上の速度の問題とほとんどですが、この問題を真面目に考えている人はまだまだ少ないと思います。
お金は今のところ生きていく上で最低限必要なものと考えられていますので、将来も最低限必要だと思われます。そのため、ある程度はしっかり計画的に貯めていく必要がありますよね。
今回はゴールから逆算して速度と同じようにお金をどのペースでいくら貯めるか、具体的にイメージしていきましょう。
妥当な目標設定
まずは目標設定です。目標というのはいつまでにいくら貯めるか。人それぞれ貯金の目標は異なってくるのは当たり前ですが、誰もがいずれは直面すると思われる老後のことを考えてみましょう。
2019年に大きく話題となった「老後資金2000万円不足問題」。総務省の統計を一目見れば分かることですが、決して大げさな数字ではないと思われます。少子高齢化で年金の原資を負担する人が減るにも関わらず、年金の支出額が一方的に増えるのですから将来の公的年金は概ね減っていく方向でしょう。
本題 「1日いくら貯めれば、70歳で2000万円たまるか」
そこで、備えあれば憂いなしということで、仮に70歳までに2000万円貯める必要があれば、毎日いくら貯めていく必要があるのか考えます。
25歳から貯蓄を始めた場合
もしも25歳から45年かけて貯めようと思ったら、
2000万円 ÷ 45年 で年間約444万円となります。
これは月で言えば毎月37000円、毎日であれば1250円ずつ貯金することが必要ということになります。45年という時間を想像するとちょっと気が遠くなるかもしれませんが、本気を出せば金銭的にはなんとかなりそうな気もしますね。
35歳から貯蓄を始めた場合
それでは35歳から35年かけて貯めるようと思えばいくらでしょうか。
答えは1年間あたり52万円、毎月で48000円、毎日だと1565円となります。
25歳から比べると若干負担が重くなりますね。1日あたりだと毎日食べていたコンビニのデザートを我慢するくらいでしょうか。35年間我慢すれば済む話なので、これまた根性があれば可能な数字に感じられますね。
45歳から貯蓄を始めた場合
ではかなり遅れて、45歳から25年間かけて貯めようと思えばいくらになるでしょうか。この場合ですと、1年間あたり80万円、毎月あたり67000円、毎日では2192円となります。25歳の頃から毎日コツコツ貯金するのとでは倍近くの差が出てきました。20年という月日は大きいです。
55歳から貯金を始めた場合
最後に後先考えない、人生を目の前のことだけを考えて生きていたような人が55歳になって貯金を始めるとどうなるでしょうか。かなり桁が大きくなりますが、1年間あたり1333万円、毎月だと112000円、毎日だと3650円。毎日の負担額を考えると、このまま後先考えず人生を目の前のことだけ考えていた方がもしかすると楽かもしれません。
まとめ
結論:貯金は早く始めれば早く始めるほど毎日の負担額が小さくなる。
今回は小学生の頃に習った知識を使って、老後必要になるかもしれない2000万円をどういうペースで貯めるべきなのか考えました。
簡単な計算で分かることですが、将来のある時点で必要な金額がわかっていれば、貯金は早く始めれば始めるほど毎日の負担は少なくて済みます。
年収が大きくなってから、貯められる時に貯めることも可能だと思いますが、人生何が起きるか誰にも分かりません。そのためにも計画的にお金を使って、貯めて歳をとってから後悔をしないように最低限の蓄えを少しずつ残していきましょう。